リハゴリ

理学療法士による暇つぶしブログです。

2019-04-27から1日間の記事一覧

QT延長症候群(LQTS)について

◆ QT延長症候群(LQTS)の概要 心筋細胞の電気的な回復時間が長くなる(延長する)ことで生じる疾患のことで、心電図上のQT時間が延長します。 失神発作が繰り返し起こり、突然死に至ることもあるリスクのある疾患です。 後述しますが、原因には先天性と後天…

低カリウム血症とは?リハでのリスク管理について

◆ カリウムの役割とは? カリウム(K)は細胞内のおける重要な陽イオンで、体内に存在するカリウムのほとんどが細胞内に存在しています。 細胞内に存在することで、神経や筋の興奮や情報伝達の作用を有しています。 そのため、カリウム濃度に異常がでると意…

中心性脊髄損傷とは?下肢よりも上肢の感覚が障害を受ける理由とは?

◆ 中心性脊髄損傷とは? 近年、高齢者に好発し、注目されている疾患です。 「中心」とは脊髄の中心のことを指し、脊髄の中心部が障害される疾患のことです。 脊髄損傷は大きく「完全脊髄損傷」と「不完全脊髄損傷」に分けられますが、中心性脊髄損傷は「不完…

慢性硬膜下血腫とは?画像所見で見落としやすいポイントについて

◆ 慢性硬膜下血腫とは? 慢性硬膜下血腫(chronic subdural hematoma)とは軽度な頭部外傷をきっかけにしばらくしてから硬膜とクモ膜の間に血腫が緩徐に溜まっていく疾患のことです。 この血腫が脳を圧迫することで様々な症状が出現します。 また、アルコー…

膝蓋上包と膝関節可動域との深い関連性について解説

◆ はじめに 膝関節は理学療法士が関わる機会の多い関節です。 その理由として、変形性膝関節症患者の増加に伴って膝関節を診る機会が増えたためと思われます。 変形性膝関節症患者の多くは「可動域制限」を有していて、その「可動域制限」が関節変形をさらに…

変形性膝関節症とは?関節水腫に対する運動療法をご紹介

◆ 変形性膝関節症とは? 変形性膝関節症(knee osteoarthrosis:knee OA)とは、膝関節軟骨の退行性変化により骨増殖性変化や滑膜炎症を生じることで、関節の変形や破壊をきたしてしまう疾患のことです。 obesity(肥満)による影響が大きいとされていて、変…

肺胞低換気とは?肺胞低換気が生じてしまう理由を各疾患ごとに解説

◆ 低酸素血症とは? 低酸素血症とはPaO2が60Torr(mmHg)を下回る場合と定義されています。 PaO2とは動脈血酸素分圧のことで、動脈血中に存在している酸素の圧力を表しています。 大気中から取り入れられた酸素は肺胞を介して動脈へ取り込まれますが、このと…

拡散障害とは?メカニズムを知ればリスク管理のコツが分かる

◆ 低酸素血症とは? 低酸素血症とはPaO2が60Torr(mmHg)を下回る場合と定義されています。 PaO2とは動脈血酸素分圧のことで、動脈血中に存在している酸素の圧力を表しています。 大気中から取り入れられた酸素は肺胞を介して動脈へ取り込まれますが、このと…

換気血流比不均等とは?実は健常者でも不均等だった

◆ まず、低酸素血症とは? 低酸素血症とはPaO2が60Torr(mmHg)を下回る場合と定義されています。 PaO2とは動脈血酸素分圧のことで、動脈血中に存在している酸素の圧力を表しています。 大気中から取り入れられた酸素は肺胞を介して動脈へ取り込まれますが、…